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西脇順三郎詩碑


昭和15年10月、日本を代表する現在詩人、西脇順三郎が当寺をおとずれ、「雲の水に映る頃 影向寺の坂をのぼる 薬師の巻毛を数へる秋」の詩を詠まれました。それを記念し、境内に詩碑が建てられました。
西脇順三郎 にしわきじゅんざぶろう
1894~1982

昭和期の詩人・英文学者。新潟県に生まれる。慶應義塾大学理財科(現在の経済学部)を卒業後、イギリスに留学してモダニズム芸術家と交流し、英語やフランス語の詩を発表した。帰国後、慶應義塾大学文学部教授に就任。日本語で詩を書きはじめ、雑誌「詩と詩論」などを舞台に、日本の伝統からはなれた、知的で明るく、ときにおかしみのある作品や詩論を発表した。それらの著作活動を通じて、シュールレアリスムを日本に移入し、その理論的指導者となった。

西脇順三郎の詩
西脇順三郎の詩
西脇順三郎詩碑
西脇順三郎詩碑

第2次世界大戦中は沈黙をまもって、日本や中国の古典文学の研究に没頭した。戦後の作品にはその東洋的な自然観や寂しさがおりこまれている。ノーベル文学賞の候補にも推薦された。詩集に『Ambarvalia(アムバルワリア)』(1933)、『旅人かへらず』(1947)、『近代の寓話』(1953)、『失われた時』(1960)、『礼記(らいき)』(1967)など、詩論集に『超現実主義詩論』(1929)などがある。